西洋のハーブティーと漢方薬の違い

西洋のハーブティーと漢方薬の違い

西洋のハーブと漢方薬の違いを知っていますか?なんとなく違うんだろうなぁと思っていても、なかなかその違いを説明することって難しいですよね。そんな西洋のハーブと漢方薬の違いを知っていると、意外と自分の健康に役立つ事があります。

ハーブと漢方薬の違い

実は、西洋のハーブと漢方薬の中には同じ植物を使うものが多くあります。例えば、リコリスというハーブはマメ科のカンゾウと呼ばれる植物の根で、漢方分野では甘草としても知られています(医薬品には特定の種の甘草を使用)。そのほかにも、桑の葉、カシア、ジンジャーなど、どちらの分野でも良く使う植物が多くあります。西洋のハーブも、漢方も基本的には生活圏にある植物を生活の中に取り入れ、食事や治療に使ってきたという点ではすごく似ています。

しかしその二つは成り立ってきた場所が違うので、根本にある原理や哲学が違います。例えば、西洋のメディカルハーブは体に現れた症状を治療することに重きを置いてきたので、使い方は簡略化されていて、1種類から数種のハーブをその状態に合わせてお湯で抽出して飲む事が多いです。そのため、自分でも選びやすく、美味しく飲む事ができるという特徴があります。

一方で漢方薬は、長い歴史の中で複雑に体系化されてきました。そのため体の状態や体質、植物同士の相互作用などを考慮し、体全体のバランスを整えるような材料の組み合わせで1つの処方を完成させます。中には、植物以外に動物の骨や牡蠣の殻など使うこともあり、使用する材料が多いのも特徴です。飲み方も多岐にわたり、長く煮込んだ煎じ薬や丸く固めた丸剤などいろいろな形をとる事がありますが、総じて味が強く出るので飲みにくいと感じる方も多いです。

ハーブに漢方の考え方を取り入れる

ハーブも漢方も完全に分けて考えるよりも、重複する部分やお互いのいい部分を取り入れていくことも重要です。植物によっては、薬にだけ使用できるものや部位があるので、使い方は専門家に聞くことをオススメします。それぞれの考えを取り入れ、毎日を健康に過ごす事が出来ればそれが一番ではないでしょうか。

まずは、自分で手に入れられるハーブから始めて、興味が出てきたら漢方の考えも取り入れていくと、知識が深まって、自分の健康を自分で守れるようになっていきます。

漢方とハーブティー

漢方分野が得意とする、自分の状態を体現化する事は体の状態を知るとてもいいきっかけをくれます。漢方薬を使わないまでも、自分でその状態を改善するためにいい植物を選ぶと、きっと美味しくそして健康的なハーブティーを選ぶ事ができます。こんな寒い季節は、ジンジャーにリコリス、シナモン、ブルーマローを加えた甘く温かいブレンドで寒さをしのいでみてはいかがでしょう。

健康的な毎日が続きますように

薬剤師が作るハーブティー専門店 Jasper Green

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