認められたい気持ちとリンゲルマン効果

多くの人数で仕事をしたり、何かをやり遂げようとした時、なぜかやる気が起きなかった経験はありませんか?もしくは、自分にはやる気があって頑張っているのに、周りの誰かがやる気がなく、何もしない事に苛立ちを覚えてしまうといった経験がある方もいるかもしれません。これは、社会的手抜きとも呼ばれるリンゲルマン効果が関わっています。

リンゲルマン効果とは

リンゲルマン効果は、集団で作業をするときに一人当たりの生産性が、個人で行うよりも低下してしまうことを言います。良く使われる例として、綱引きがあります。綱引きをする時に、一人で綱を引っ張ると個人は全ての力を出し切れるのに、人数が増えれば増えるほど、一人当たりの力の量が低下するというものです。きっと、組織や集団で物事を行った時に、このような手抜きをしてしまった経験があるのではないでしょうか。実際、手抜きをしようとしているわけではなくても、しらず知らずのうちに手を抜いてしまっていることがこのリンゲルマン効果の怖い点です。

リンゲルマン効果の原因

では、どうして人はリンゲルマン効果の影響を受けてしまうのでしょうか。それは、いくつかの要因が関係してきますが、大きな理由として人は誰かに認められたい気持ちがとても強い生き物だという事が関係しています。『誰かがやってくれるからいいや』と考えてしまっている時点で、あなたはその集団の中心にはいません。そうなると自分の役割は薄れ、全力を出すことをやめてしまいます。一方で、自分がその中心であり、自分がとてもその集団に貢献しなくてはいけないと考えていたとしたら、きっと結果は少し変わってくると思います。人数が増えることで、少しは力は出にくくなりますが、それでもこのリンゲルマン効果の対策をとることで、集団はより良いものへと変えることができます。

認められたい気持ちをうまく使う

人は、人に認められた時とても嬉しい気持ちになります。そのために、集団の中においてもそれぞれが自分を表現できる状態を作っておくと、きっとその集団はより良いものへと変わっていくと思います。それぞれが、その物語の主人公になれる社会はきっと今よりも生産的で、意味のあるものになるのではないでしょうか。もしあなたに余裕があったら、そんなそれぞれが楽しめる空間を作ってみてください。そうすると、その場所はあなたにとっても心地よいものになると思いますよ。

それぞれが輝ける空間が増えますように