ハーブティーと錬金術?-古代の知恵と癒しのひととき

ハーブティーと錬金術?-古代の知恵と癒しのひととき

錬金術という言葉を知っていますか?錬金術というとファンタジーやおとぎの世界だけに存在する魔法のような学問というイメージを持っている方が多いかもしれません。しかし、実は中世ヨーロッパで「錬金術」というと自然の力を最大限に利用する方法を真面目に研究する学問だったのです。そしてその知恵は実はハーブティーにも受け継がれ、中世ヨーロッパではハーブティーの流行にも繋がったと言われているんです。

錬金術とハーブの関係

錬金術というと、金を生成する為の怪しいイメージがあるかもしれませんが、単にそれだけではなく、人間を健康にする方法を探求していたとも言われています。錬金術は物質の変換や物理的な変化を探求した学問です。これを聞くとピンとくる人もいると思いますが、現在の化学ととても考え方が似ていますよね。ここから、蒸留や抽出、沈殿などの科学技術が発展して化学の基礎が出来上がったと言われています。実はハーブティーもこの抽出と大きく関わっており、植物の成分をお湯に移し、香りや、味、薬効が引き出されることで人の役に立つと言われてきました。

ハーブが中世ヨーロッパで浸透した理由

中世ヨーロッパでは、この錬金術とともに自然の中にあるもの全てが正しく使えば薬になるという考えが広まりました。これは、自然哲学とも呼ばれ、自然と調和する治療法を提唱し、自然の力を取り入れようとしました。ここで、ハーブの有効性に注目が集まったことで、ハーブが消費されるようになり流行に繋がったと言われています。

現代の私たちが学べること

錬金術師や自然哲学者は自然の中に癒しの力があることを信じていました。現代でも私たちは薬を作る時には、自然の中にあるものから有効成分を見出し、体を治療する方法を探し出しています。根本的には昔から考えは大きく変わっておらず、自然の恵みを取り入れることで体のバランスが保たれると言うことを長きに渡って研究しているのです。つまり、ハーブや植物を使って健康を維持するのは、昔の人から見ても、今の化学的な観点からみても同じと言えます。

ハーブの中には古代の知恵と歴史が詰まっている

ふと手にしたハーブティー。ただの飲み物として飲んでしまえばそれまでですが、その一杯の中にはれ錬金術師たちが追い求めてきた知恵が詰まっています。彼らの自然の力を引き出そうとした思いが、現代のハーブ療法につながっていると言えます。現在でもヨーロッパの国では、ハーブを治療につかうことがあります。もしあなたが、ハーブティーを飲んでいたら、それは小さな錬金術師になる第一歩かもしれません。

自然の力が健康を守る第一歩になりますように

薬剤師が作るハーブティー専門店 Jasper Green