キハダ(オウバク)の苦味とその効果
キハダという植物をご存知でしょうか?キハダは野生にも自生するミカン科の落葉紅葉樹です。よく耳にするような名前の木ではないので知らない方も多いかもしれませんが、古来から薬用や商用に使用されてきた歴史のある植物です。
キハダとは
キハダの名前の由来は樹皮と内部の間にある内皮の部分が黄色であることから、黄色い肌を表すキハダという名前が付けられたと言われています。
キハダの木から取れる黄柏(オウバク)は生薬として漢方などにも使用されています。また昔から民間では、キハダを利用して陀羅尼助(ダラニスケ)や百草(ヒャクソウ)などの薬がつくられ、胃腸薬などとして利用されてきました。
薬として以外にも、特徴的な黄色が出ることから、染色などの用途にも使用されてきました。
キハダの効能
キハダ/オウバクは苦味健胃整腸剤、止瀉剤として使用されている。ベルベリンなどの成分を含み健胃、消炎、殺菌などの効果がある。
漢方製剤では、黄蓮解毒湯などに使用され独特の苦味を有する。
キハダの歴史
キハダはまだ西洋の薬が伝来する前は、生活の中に溶け込んだとても重要な植物でした。医薬品としての使用が中心になるにつれて、私たちの生活から離れた存在になってきてしまいかしたが、キハダは昔の人の健康を守る為にとても重要な働きをしてくれました。そんな植物と人間の歴史を忘れず、植物が身近にあるような生活がこれからも続いていくといいなと思います。