去痰という言葉の意味とハーブの時間
なかなか治らない痰(たん)に悩まされた経験はありませんか?気道に何か異常があると、その原因を排除しようと私たちの体は防御反応を働かせます。それが痰として体を守ってくれているのですが、なかなか治らない痰は不快で、なんとか早く治したいと思ってしまいますよね。では、そんな痰とは一体どのようなものなのでしょうか。
痰(たん)とは
痰は気道と呼ばれる場所から排出される分泌物で、気管に侵入してきた細菌やウイルス、ほこりなどの異物を体外に排出してくれる働きがあります。
普段も痰は気道から出ていますが、通常は粘液性はなくサラサラしており、気づかず嚥下されているので痰として意識することはありません。これが、異物が侵入してくると、それを捕まえて体の外に出そうとする為に、粘液性を増し、強い粘り気を持つ為に、喉にへばりついて痰が絡むという状態が引き起こされます。通常は、生体の防御反応として働くこの痰や咳はとても大切ですが、長引くと体力を消耗したり、体に負担がかかるので、去痰をする事が重要になる事があります。
去痰(きょたん)作用とは
去痰作用とは、この痰を出しやすくしたり、痰の質を変えることにより痰を出しやすくしてくれることを指します。病院で出されるときにも、『痰を切るお薬を出しておきますね』などと言われてお薬をもらった経験があるのではないでしょうか。病院のお薬以外にも、昔から去痰作用があると言われている薬用植物が存在します。例えばキキョウやセネガ、キョウニン、マオウなどの生薬は咳や風邪のときに利用されてきました。
喉に優しいハーブの時間
植物は人の体を正常に保つのを手助けしてくれるとても大切な存在です。ハーブも昔から喉の不調に利用されてきた歴史があります。例えばタイムやフェンネル、リコリスは痰を出しやすくするときに利用されてきました。また、ジャーマンカモミールやブルーマロー、エルダーーフラワーも喉の違和感があるときに利用されています。これらのハーブは、ブレンドしてもおいしく飲む事ができるので、ティータイムに取り入れてみるのもおすすめです。