アートと妖精とハーブティー

アートと妖精とハーブティー

妖精という言葉にときめく方はいますか?私もその一人かなぁと思います。

先日の「アートと妖精とハーブティー」今回の話をするために、ずいぶんたくさんの本を開きました。

妖精の本、神話の本、植物の本、昔の薬草書、文学や絵画の本。気がつくと、ずっと昔の人たちが植物をどう見ていたのかを追いかけていました。私は子どもの頃から植物が好きでした。

ハーブや植物が繋いでくれた物語

植物を知りたくて薬剤師になり、薬草について学び、植物の成分や性質を調べてきました。現代の科学では、植物は名前をつけられ、分類され、含まれている成分や作用を調べられます。それは、とても面白い世界です。でも、薬草を追いかけていくと、それだけでは説明しきれないものにも出会います。

なぜ、昔の人はこの木を神聖なものとして扱ったのだろう。なぜ、この花には妖精の話が残っているのだろう。なぜ、同じ植物が、ある土地では薬になり、別の土地では魔除けになり、物語の中では特別な意味を持つのだろう。

そんなことを調べているうちに、植物の向こう側に、昔の人々の暮らしや信仰、恐れや願いが見えてくるようになりました。たとえば、一本の木を見ても、私たちは「樹木」として見るかもしれません。

物語の中にあるもの

その木の下で物語を語り、季節の移り変わりを感じ、そこに神聖なものを見ていた人たちにとっては、もっと違う存在だったのかもしれません。昔の絵画に描かれた植物もそうです。ただ美しいから描かれているのではなく、その植物が持っていた意味を知ると、絵の見え方まで変わってくる。

植物を知ることで、歴史が少し違って見える。歴史を知ることで、物語が少し違って見える。そして物語を知ることで、今までただの「草」や「木」だったものが、少し特別な存在に見えてくる。今回、妖精を入口にして話したかったのは、そんなことでした。

妖精とハーブティー

妖精が本当にいるのか、という話だけではありません。人は昔、自然の中に何を見ていたのか。

植物と人間は、どんな物語を一緒につくってきたのか。そして、その物語が長い時間を越えて、今の僕たちの文学や絵画、映画やファンタジーの中にどう残っているのか。

そういうものをたどっていくと、ハーブティーも少し違って見えてきます。一杯のお茶の中にあるのは、植物の味や香りだけではありません。その植物が育ってきた土地や、昔の人が語った物語や、何百年も前から続いてきた人と植物との関係。そういうものまで一緒に味わえるのではないかと思っています。植物が好きで、薬剤師になって、薬草を研究して。そして気がつけば、植物の向こうにある物語や歴史を追いかけている。

また、たくさんの人とこの物語を共有したいなぁと感じています。

今日も良いハーブの時間になりますように

Jasper Green