12月になると温かいハーブティーを選びたくなる理由 -冬の体と心の変化-

12月になると温かいハーブティーを選びたくなる理由 -冬の体と心の変化-

同じ飲み物でも、夏と冬では選びたくなるものがまったく違います。特に12月になると、コーヒーや緑茶よりも、なぜかハーブティーに手が伸びる。それは流行や気分だけではなく、冬特有の身体感覚と心理的変化が関係しています。クリスマスの時期にハーブティーへの関心が高まる理由を、感覚の視点から見ていきます。

冬は「刺激」より「やわらかさ」を求める季節

気温が下がり、日照時間が短くなる冬は、身体も心も外部からの刺激に敏感になります。強い苦味や覚醒感よりも、やわらかく、角のない味や香りを求めやすくなるのが、12月という季節の特徴です。ハーブティーは、味や香りが優しく、身体に静かに寄り添う飲み物です。冬になるとこの優しさが心を癒してくれます。きっとハーブティーの優しい味わいが美味しく感じると思います。

夜が長くなると、人は「内側」に意識が向く

冬至に向かう12月は、一年で最も夜が長くなる時期です。人は環境の影響を強く受ける生き物で、夜が長くなると、無意識に「外」より「内」に意識が向きます。ハーブティーを飲む時間は、考えを整理したり、一日を静かに終わらせたりする行為ととても相性が良いです。このリズムの変化も、冬に関心が高まる理由のひとつです。

12月は穏やかな時間が求められる

年末は、予定や行事が増える一方で、知らず知らずのうちに疲れがたまりやすい時期です。そんな中でハーブティーがおすすめなのは、「何かを足す」ためではなく、「穏やかな時間を過ごしても良い」という合図になるからです。ハーブティーは、飲み物でありながら、休息の象徴として機能します。

12月にハーブティーが役立つのは、特別な効能や流行のせいではありません。寒さ、暗さ、忙しさ。それらに向き合うために、人は自然とやさしく、静かなものを選びます。

もしこの季節、温かい飲み物を探しているなら、ハーブティーは心と身体のリズムに寄り添う、とても自然な選択になりはずです。

美味しいハーブの時間になりますように

Jasper Green