ホップというハーブの歴史
ホップというハーブをご存知でしょうか?ビールに使われているものだと言われればピンとくる方も多いと思います。しかし、このホップというハーブについて詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
ホップとは
ホップはアサ科多年生植のつる性植物でかなり大きく10mほどに成長します。ホップはその花がビールの醸造に利用されることで知られています。香りと苦味が特徴的で昔から様々なことに利用されてきました。
ホップの歴史
ホップは紀元前より古代ローマなどで薬用植物として利用され、不眠や不安、消化促進などの治療に用いられていました。9世紀ごろになると薬用目的で修道院などで栽培されるようになったと言われています。
ホップの利用に転機が訪れたのは中世ヨーロッパです。ホップは当時薬用や元気を維持するための飲み物として人気だったビールの醸造に利用され始めました。そこには修道士たちがホップの防腐効果を発見しビールの保存期間が延びることを示したからだと言われています。
現在よりも、水の質が悪かった時代にビールは水よりも保存期間が長い飲料として重宝されました。現在のように嗜好品になる前のビールは、栄養補給を目的とした薬のようなイメージが強く、古代エジプトではビールと薬を混ぜ合わせて利用されていたと言われています。
現在のようにビールとホップが有名になったのは、近代化の影響が大きいと言われています。ホップの栽培やビールの供給が安定化する中で、ドイツがビール純枠令というものが制定され、ビールの原料としてホップを指定したことが理由となり、現在のようなビールが確立しました。
そうしてホップは薬用植物というよりも、ビールの原料として世間に広まっていきました。特に日本ではホップといえばビールという認識が強いのではないでしょうか。
ホップのハーブティー
ホップは昔は薬用植物として利用されていました。現在でもホップはハーブティーとしても楽しむことができます。苦味と特徴的な香りから苦手な方もいるかもしれませんが、消化促進や鎮静に効果的だと言われています。