芍薬と牡丹の違い

芍薬と牡丹の花を見た事がありますか?どちらも良く似た大きく綺麗な花を咲かせ、知らない人が見るとこの2つを見分けるのは難しいかもしれません。そんな芍薬と牡丹の間にはどんな違いがあるのでしょうか。

芍薬と牡丹の見分け方

『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花』とも言われるほど、華やかな大きな花を咲かせる芍薬と牡丹は、どちらも見ているだけで気分を高めてくれる素敵な花です。しかし、ふと見ただけでは同じ植物のように見えるほど似た花を咲かせます。これらは、どちらもボタン科の植物で、英語では「Peony」と呼ばれ区別がありません。

この2つを見分けるポイントはいくつかありますが、大きな違いは、牡丹は樹木で芍薬は草本です。とはいえ、その違いだけでこの2つを見分けるのは困難です。一番わかりやすいのが、その葉の形状をみる事ではないでしょうか。

牡丹の葉は、その表面に光沢がなく、先が3つに別れてギザギザしています。一方で芍薬は、表面に光沢があり、葉に少し丸みがあります。この違いがわかれば、ある程度芍薬と牡丹を見分けるのは簡単ではないでしょうか。他にも、牡丹の蕾は先が尖っていたり、芍薬の方が咲く時期が遅かったり、香りなども異なりますが、葉の形が一番わかりやすいのではないかと思います。

漢方としての芍薬と牡丹

芍薬はその、根を乾燥させ、婦人病や冷え性、かぜ、鎮痛鎮痙などの処方に含まれます。一方で、牡丹は牡丹の根の皮を乾燥させ、活血、清熱などに用い、鼻血、下血、月経不順などに用います。このような適用や使用する部位の違いによっても牡丹と芍薬の違いを知る事ができます。

ハーブとしての芍薬

生薬として用いる根や、根の皮はハーブとして使うことはできません。しかし、花や葉はハーブとして飲む事ができます。なかなかみる機会はありませんが、この季節に牡丹や芍薬を見ながら、ハーブティーとして飲んでみるのも風流ではないでしょうか。その華やかな色と香りはきっと癒しの時間を運んでくれると思います。

素敵なハーブの時間が癒しを運びますように