オーストラリアに自生するレモンマートルとアボリジニ

レモンマートルという植物をご存知でしょうか？レモングラスやレモンバームというハーブについて知っている方は多いと思いますが、レモンマートルもレモンのような香りが特徴的な植物です。ではレモンマートルとは一体どんな植物でしょうか。

レモンマートルとは

レモンマートル（Backhousia citriodora）はオーストラリア原産のフトモモ科の植物です。香り高く、シトラスの香りは他のレモン系のハーブの中でも一番と言われ、ハーブティーとしてもとても美味しいハーブです。伝統亭にはアボリジニの薬草という位置付けで利用され、現代では様々な料理にも利用されています。レモンマートルは比較的暖かい地域で生育し、特にオーストラリアでは赤道に近いクイーンズランド州の熱帯や亜熱帯地域が原産となっています。家庭で育てたい場合は、鉢植えにして室内で育てることも可能です。

レモンマートルとアボリジニ

古くからオーストラリアで生活してきたアボリジニは、レモンマートルの薬効を生活の知恵として取り入れてきました。香り豊かな葉を刻んで消毒薬として利用したり、葉の抽出液を風邪や頭痛などに利用したとも伝えられています。現在でも、レモンマートルには抗菌性があることで知られていますが、昔からそのようなことがわかる前から、抗菌剤として利用したり、虫除けとして利用していたことは植物が私たちにとってとても重要なことを表していると思います。

レモンマートルの現在の利用法

現在ではレモンマートルは薬草としてだけでなく、料理へも応用されています。爽やかなレモンの香りは食事の風味を引き立たせてくれ、食事にアクセントをもたらします。特に、魚や、鶏肉、シーフードの味わいを引き出し、臭みをのぞいてくれるので、マリネやソースなどに利用されることが多いです。また、ケーキやお菓子との相性もよく、レモンマートルの爽やかな香りのお菓子が作られることも多いです。

レモンマートルを利用したエッセンシャルオイルも人気で、リラックスしたい時にはおすすめです。