熱い地域で愛されるハーブの魅力-ローゼルとレモングラス-

昔に比べ、暑い日が長く続くようになりましたね。そんな暑い日は、涼しげな飲み物を欲しませんか?ただ、冷えた砂糖が多い飲み物を多くとると体がより疲れてしまうことがあります。そんな日にハーブはおすすめの飲み物です。

暑い日におすすめのローゼルとレモングラス

暑い季節や蒸し暑い地域では、昔からその土地ならではのハーブが人々の生活を支えてきました。中でもローゼル(ハイビスカス)とレモングラスは、爽やかな香りと体を整える効能で広く愛されてきた代表的なハーブです。今回は、そんな2つのハーブの魅力と、その背景にある歴史や文化についてご紹介します。

ローゼル(ハイビスカス)とは

鮮やかな赤い花びら(正確には萼〈がく〉)で知られるローゼルは、エジプトやスーダンなどの北アフリカから東南アジア、カリブ海諸国に至るまで、暑い地域で長く親しまれてきました。特にエジプトでは、古代から現在に至るまで夏の定番ドリンクとして知られています。

なぜ暑い地域で好まれるのか?

酸味が身体を目覚めさせる:ローゼルに含まれるクエン酸やハイビスカス酸は、汗をかいた体の疲れをやわらげ、リフレッシュさせる働きがあります。

美しい赤色が視覚的にも涼を演出:目からも爽やかさを感じさせる色合いは、暑い季節にぴったり。

冷やしてもおいしい:アイスハーブティーにすると、喉の渇きをすっきりと潤してくれます。

また、ローゼルは伝統医学(アーユルヴェーダや中東のユナニ医学)でも、高血圧や利尿、消化の助けとして使われてきました。

レモングラスとは

爽やかでいて甘味も感じるハーブ:レモングラス

細長い葉とレモンのような香りが特徴のレモングラスは、タイやインドネシアなどの東南アジアで特に親しまれてきたハーブです。料理やお茶、虫除けなど、実にさまざまな使い方があります。

なぜ暑い地域で愛されてきたのか?

爽快な香りで気分をリセット:暑さによるだるさや不快感を軽減し、気分をすっきりさせてくれます。

消化促進と抗菌作用:暑さで弱った胃腸をいたわり、食欲をサポート。

虫除け効果:シトラールという成分が蚊などの虫を寄せつけないため、熱帯地域では日常生活の中でも重宝されてきました。

タイではスープ(トムヤムクン)に欠かせない素材としても有名です。また、インドではアーユルヴェーダの一部として、心身のバランスを整えるハーブとしても知られています

ハーブの伝統と知恵

ローゼルやレモングラスが長く愛されてきた背景には、暑い地域ならではの生活の知恵と、自然との共存があります。冷房に頼りすぎず、体の内側から涼をとるという発想は、現代の私たちにとっても学ぶべきポイントかもしれません。アイスハーブティーにして楽しんだり、入浴剤やアロマとして取り入れたり。暑さをやわらげるハーブたちは、今の季節にこそ取り入れたい心強い味方です。

暑さを乗り切るために、古くから人々に寄り添ってきたハーブたち。ローゼルやレモングラスは、その土地の気候や文化に根ざしながら、自然の力を上手に活用してきた知恵の象徴です。ぜひ今年の夏は、そんなハーブたちの魅力を日常に取り入れてみてはいかがでしょう。

暑い日から体を守れますように

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